
健康情報小ネタ集
夏に負けないPart-1(月刊「健康医学」2010年7月号)編集部 成田知栄子
「日本の夏は蒸し暑い!」近年の異常気象の影響もあり、夏の健康管理は大変です。
東洋医学の考え方では、この夏の暑さが健康に及ぼすメリット、デメリットがあります。
陰陽五行論では、夏は「陽」に分類され、生物が活発に躍動する「動」の季節。体の中も活発になり、汗とともに体の中に溜まった老廃物を出せる季節なのです。
また、五臓の色体表からは、五臓六腑の「心・小腸」が疲れやすい季節であることがわかります。
今回は現代人が夏に陥りやすい健康トラブルを中心に、夏に負けない健康管理について考えていきます。
●パート1.陰陽説で夏の体調管理
■世の中は陰と陽に分けられる
東洋医学に、陰陽五行説というものがあります。陰陽説とは、古代中国思想の根底になっている考え方で、「この世の中の万物は、すべて陰と陽に分けることができ、陰と陽は相反する性質をもっている」というものです。
例えば、季節を陰・陽に分類すると、春と夏は「陽」、秋と冬は「陰」などとなります。
そして、陰と陽の正解では、陰と陽がバランス良く保っている状態が良好の状態で、偏りがあるとトラブルが生じるという考えです。
■健康も陰陽のバランス
健康の状態も、この陰と陽で考えられます。図はそれをイメージしたものをグラフに表したものです。陰と陽には健康であるエネルギーがあり、健康体は、その双方のエネルギーが均等であるという状態です。そして、体調不良の状態は、どちらかのエネルギーが多いか足りないかの状態で、これを「陰陽のバランスが悪い」と言います。陰陽のバランスに加え、陰と陽のエネルギーが多すぎても少なすぎてもダメで、両方とも、ほどほどであるということが大切です。
陽のエネルギーが足りないと、やる気がでなかったり、気怠さを感じたりします。逆に、陽のエネルギーが多いと、落ち着きがなくなったり、心拍数が多くなったり、汗をかいたりするなどの状態になります。
図で示した不調の図は、数々の組み合わせがある中の一例ですが、病気にならずに、元気で過ごすためには、陰陽の両方のエネルギーのバランスを整えながら生活することが大切です。
■夏は陽の気にご注意!
夏は太陽の光が強く、陽の気が旺盛になります。陽の気が体に影響すると、暑苦しさを感じたり、喉の渇きを感じたりします。夏に冷たいものを飲みたくなるのは、その旺盛になり過ぎた陽の気を静めるためです。「陰を補えば陽が消える」という法則があります。水(陰)を補えば陽の気が消え、喉の渇きがおさまり、暑苦しい感じも収まります。別に東洋医学を知らなくとも、暑くなれば、普通に水を飲んだり、冷たいものを食べたりしています。しかし、気をつけた方が良い点を陰陽説は教えてくれています。
水や冷たいものを摂取すると、暑苦しさの原因の「陽」は消せますが、旺盛になりすぎた分だけにしないと、今度は陽が不足し、陰が過剰になってしまうので、陰の補い方に注意が必要なのです。
夏はどうしても過剰に冷たいものを取りすぎる食生活になる傾向にあります。このために、陰陽のバランスが崩れ、食欲不振や下痢、気だるさなどの夏特有の夏バテ症状が出ます。
逆に、陽の気を旺盛にしたままにしておくと、心臓に負担をかけ過ぎて心疾患系の病の元をつくったり、熱中症の症状を起こすといわれています。
■陰陽のバランスを取る健康法
夏は陽の気が旺盛になりやすいですから、日々、その乱れが大きくなりすぎないように微調整するように心がけるといいでしょう。少しの乱れは、不定愁訴症状で、病名はつかないことが多いですが、生活改善を行わないで放置しておくと、次第に症状も強くなり、病につながります。
しかし、自分が今、どの程度、陽の気が過剰なのか、又は不足しているのか、中国医学の医師でない限り、判断できるものではありません。
1つ目安に出来るポイントを東洋医学の専門家に教えて頂きましたので、ご紹介します。それは、尿の色です。「尿の色が濃いと陰が強くなっている。尿の色が濃いと陽が強くなっている。」と、判別できるそうです。トイレに行った時、毎回、自分の尿の色を確認してみて下さい。確かに、冷たいものを摂った時、尿の色がとての薄いということがありますよね?そんなときは、冷たいものを摂りすぎてしまったと考えて、その日は、温かいお茶など、冷たくないもので水分補給しましょう。また、生姜を料理に加えてバランスをとるのもいいかもしれません。(健康医学社のシソ生姜黒酢もおすすめです。)
毎日、尿の色を目安に陰陽バランスをとっていくといいと思います。



